千葉フォルニアって知ってますか?
30年近く千葉に住んでますが、千葉フォルニアを知ったのは比較的最近です。
ていうか、そう呼ばれているとは知らずにちょいちょい行ってました。
最近はたまにしか行ってませんが、5年くらい前は犬の散歩で毎日行ってました。
いや、厳密に言えば、犬の散歩に行ってたのは袖ヶ浦海浜公園です。
千葉フォルニアは袖ヶ浦海浜公園に行く途中の道、という表現が正しいでしょう。
でも、まったく行ったことないかと言ったらそんなことはありません。
千葉フォルニアには数年に1回くらいのペースで写真を撮りに行ってました。
今ほど盛り上がってない時期、まだ千葉フォルニアなどと呼ばれてなかった時期だと思うのですが、僕もご多分に漏れず車の写真を撮りに行っていたのです。
何年かに一度、車を買い替えたタイミングでの記念撮影ですね。
が、もうここでは車の写真が取れなくなったらしいのです。
いや、写真どころか、車を停めて海と夕陽を眺めて黄昏る……、なんてこともできなくなったみたいです。
目次
千葉フォルニアはただの「道」です
まずは、千葉フォルニアについて説明します。
千葉フォルニアは、まさに「袖ヶ浦海浜公園に行く途中の道」にあります。
Googleマップで見ますと「湾岸の道」と書かれてます。
そうです、くどいようですが「千葉フォルニア」とは、ただの「道」なのです。笑
すぐ隣にある公園に行かず、海沿いの「道」で駐車して何をするのか……、そうです、ここでバイクや車好きの人たちが写真を撮るのです。
まあ、海に近い田舎街・観光地などに行くと、海沿いの道でよく見る光景ではあります。
車を停めて缶コーヒーを飲みながら小休憩したり、海をバックに写真を撮ったりする場所です。
こんな感じで、見渡す限りヤシの木しかない片側二車線の広い道です。
車も普段はこのようにガラガラです。
なぜ、こんなに広い道を作ったのかわかりませんけどね。
恐らく、袖ケ浦の湾岸沿いは工場が多く、大型車がよく通るからかもしれません。
実際、ここ以外の袖ヶ浦の湾岸地域も工場ばかりで二車線道路が多いです。
でも、海とヤシの木の絶景が楽しめる湾岸沿いの道路は千葉フォルニアだけかなと思います。
冬は富士山も見えますしね。
千葉フォルニアは車好きの集まる観光スポット
個人的には千葉フォルニアよりも海浜公園の方がお気に入りです。
過去のブログでも紹介しております。
広いし展望台もあるし、とても良い公園です。
そんな公園の隣にあるという条件も重なって、千葉フォルニアも人気スポットになったのかなと思います。
袖ケ浦の観光スポットとしてもネットにも出てますし、ここ最近、急激に有名な場所になったように思います。
いつからか知りませんが、千葉フォルニアと誰かが命名したからでしょうかね?
ちなみに、なぜだか知りませんが、バイクや車好きな人たちがよく集まる場所でもあります。
土日には、車好きの人たちがオフ会をしたりして賑やかな光景が見られます。
よく同じ車種の車がズラズラッと並んでるときがあります。
今日はどんな車が並んでるのかなと楽しみでもありました。
ネットで検索しても、オフ会をしてるだろう風景の写真もたくさん並んでます。
夕陽や富士山など風景の写真もありますけどね。
と、有名な場所ですので、土日は各所から観光客も来ているようで、とても盛り上がる場所でもあります。
その一方で、平日の昼間に犬の散歩に行くと、ほぼガラガラで誰もいないんですよね。
その先の袖ヶ浦海浜公園も、平日は利用者が少ないです。
なので、土日だけ盛り上がるスポットと言っても過言ではありません。
あ、あと氣志團万博の時も盛り上がるかな、行ったことないけど……。苦笑
千葉フォルニア、ついに閉鎖か!?
そんな千葉フォルニアですが、今年の春ごろだったでしょうか。
大事件があったようです。
久しぶりに犬の散歩に行ったらヤシの木がとんでもないことになっていたのです!
実は、この様子をNHKが報道していたみたいなので、それを引用します。
海外のリゾート地のような景色で人気を集めた“インスタ映え”するスポットに異変が起きている…。
木の幹には「路上駐車禁止」「危険行為禁止」とぎょうぎょうしい文字の大きなシートがまかれ、“SNS映え”スポットが“映えない”場所に一変していました。しかし「千葉フォルニア」が映えない場所に変わってしまった原因こそが一部のルールを守らない撮影行為でした。
SNS映えする写真を撮ろうと多くの人が路上に出て撮影する危険な行為が目に余ると付近の工場などから苦情が相次いだのです。
どうも、2022年の3月に袖ヶ浦市によってヤシの木に路上撮影禁止の警告がヤシの木に貼られてしまったようなのです。
しかも、走っていて気がついたのですが、道路にもデカデカと「駐車禁止」の文字が書かれていたのです。
さらに先日は、パトカーが巡回して路駐の人たちを退去させているシーンも目撃してしまいました!
なんということでしょうか、ついに千葉フォルニアは公式的に閉鎖となってしまったのです!!
あ、、いや、閉鎖というわけではないですね、ただの「道」ですからね。苦笑
そこを車で走るか、脇を歩けば、海をバックにヤシの木の並ぶ千葉フォルニアの風景が見られますし。
が、それにしても、このヤシの木に黄色い警告を巻き付けるのはショッキングですね……。
いちおう植物なんですけどね……。苦笑
我らが長嶋一茂氏、インスタ映えに「喝」!
さらに、この千葉フォルニア問題はテレ朝でも取り上げられたようです。
このように長嶋一茂氏がインスタ映えを喜ぶ若者たちに痛烈な罵声(?)を浴びせております。笑
千葉県袖ケ浦市の海岸沿いに植えられたヤシの並木がインスタ映えする「千葉フォルニア」とSNSで話題を集め、危険行為を犯しても撮影する人が続出している。市はヤシに黄色いシールを貼る「映えない作戦」に乗り出したが、いたちごっこ状態が続く。
車道のまん中でカメラを構える人や食べ物持参で芝に陣取る外国人グループもいる。「きれいでインスタ映えする。(撮影中は)けっこう危なかったな」と笑いまじりの女性も。番組スタッフに注意されても数分後に戻り違法駐車して撮影再開する男性もいた。
司会の羽鳥慎一「撮影する人の気持ちはわかりますが、安全が前提で、ルール内でということです」
長嶋一茂(スポーツキャスター)「(撮影して投稿するのは)僕はここにいるんですよという自己顕示欲を満たすため。ちょっと露出症ではないですか」
羽鳥「ここへ行かなくするのがいいのか、来た人をなんとかするのがいいのか」
露出症て!?
一茂さん、ちょっと言い過ぎでは……。汗
と思ったら、こんな記事も出ております。笑
千葉県袖ケ浦市の海浜公園通りの違法駐車・迷惑行為問題を取り上げた。ここは東京湾の青色と青空、通り沿いのヤシ並木の景観が、米カリフォルニアの海岸を思わせることから「千葉フォルニア」とも言われ、SNS上では「映え」スポットとして知られていた。
意見を求められた一茂は「承認欲求、自己顕示欲、これらを満たすためにちょっと露出症になりすぎている」と分析。続けて「つまり、〝僕はここにいるんですよ〟とSNSを通じていろんな人とつながりたい。バズりたいとか、映えさせることで、自分の孤独感とか孤立感とか、少し払拭させているところもあるんじゃないですか。すべてがそうじゃないとしても」と持論を展開した。
なるほど、一理あるようにも思える。ただ、ネット上では「一茂が自己顕示欲を批判するのはどうかと。あなたに言われたくない」などと、一茂こそ自己顕示欲や承認欲求の塊ではないかと言うのだ。
吹き出して笑ってしまいました……。苦笑
実際、ここにはいろんな人が来ています。
こうして一面的なものの見方で他人を決めつけで判断するのはどうかと思いますが、まあ、マスコミってこういうものですよね。苦笑
マナー違反はマナー違反として、インスタ映えなど写真を楽しむ人の心情とは分けて語ってほしいものです。
なぜ急に千葉フォルニアで映えると「悪」になったのか?
でも、まったくもって解せないことがあります。
それは、なぜここへきて急に千葉フォルニアで撮影をすることが「悪」になったのか?
埼玉県民や茨城県民に「千葉フォルニアだってさ、だっせー!」「さすが千葉、民度低!」とか言われるなら目くそ鼻くそでまだ許容できました。笑
でも、一茂氏に露出症呼ばわりされるなど、テレビで全国放送されるほどの「悪」になったのはなぜか?
ネットで調べればわかりますが、もはや千葉フォルニアは観光地として紹介されているような場所です。
なのになぜ!?
交通事故が相次いだらしい
実は、ここで3年ほどの間に立て続けに交通事故が起こったらしいのです。
あと、近隣の工場や、そこへ向かうトラック運転手からも苦情が出ていたらしいのです。
そのため、自治体と警察が重い腰を上げたのだろうと思われます。
もちろん、もっと昔から事故や苦情はあったでしょうけどね。
でも、ここ3年で急激に増えたってところがポイントでしょうね。
ところで「ここ3年」何があったのでしょう?
と、いうことになると、コロナ禍ですよね。
各地の観光地がコロナで閉鎖されてるから、他に行くところもなく千葉フォルニアにやってきたという理由もあるのかもしれません。
確かにここ2年くらい、土日に海浜公園へ犬の散歩に行くと、やたらと車が多いなぁ~という印象でした。
一見して、(先ほど貼った写真のように)車通りの少ない二車線の道路ですし、非常に見通しが良く、事故が起こりそうには見えません。
でも、土日はすごい混みようなのです。
とくに、ここ3年、コロナ禍の土日はいつもより混んでましたね明らかに。
(しかも、ここ3年は怖そうな車が多かった気もします……。汗)
確かに土日は徐行しないと怖い
ちなみに交通事故の内訳ですが、ここ3年ほどで死亡事故1件、人身事故15件が起きたそうです。
死亡事故については、トラックが中央分離帯の切れ目から反対車線に旋回(Uターン)した時に、反対車線から来たバイクと衝突したみたいです。(バイク運転手死亡)
ですので、厳密には路駐が原因の死亡事故ではないのかもしれません。
ただ、人身事故15件についてはどんな事故なのかはわかりませんが、なんとなく推測できます。
かなり多くの車が路駐して片側1車線を「隙間なく」ふさいでいる状況。
人も路上にたくさん出てますし、道路の真ん中で写真を撮る人もいるので、公園へ向かう車やトラックと接触しそうな状況なのです。
僕も土日に海浜公園へ行く時は毎度徐行したものです。
千葉フォルニアを有効活用しようという発想はないの?
さて、千葉フォルニアがこのようなことになって個人的には非常に残念です。
事故が相次いだと言っても、ここ3年のコロナ禍でのことです。
それがなかったら、このようなことにならなかったかもしれないからです。
ここを半閉鎖的に扱うのではなく、もっと他に方法が無かったのだろうかと思います。
今からでも、再検討してほしいものです。
路駐が半ば容認されていた経緯もある
ちなみに、千葉フォルニアの二車線道路は駐車禁止なんです。
駐禁の標識は出てるんですよね。
僕は最近まで標識があることに気がつきませんでした……。
なので、僕も今年の1月には普通に路駐して写真を撮ってましたね。
ただ、この道って、どうして駐車禁止なんでしょうね。
そこがよくわからないのです。
もちろんルールだから従わなければならないとは思いますが、ここまで観光地化してきたのだし再検討してほしいものです。
ちなみに、駐車禁止ではあるけど、駐停車禁止ではないから、停車ならOKかもしれません。
であれば平日とか、ほとんど車がいない時にさっと写真を撮るくらいなら問題ないような気もしますが、どうでしょうか。
土日だと込み合うから危険かもしれませんが、それでも、今までは半ば放置されているような状況でした。
少なくとも、パトカーが巡回に来て「車をどけてください」などとアナウンスして回る光景は見たことありませんでした。
あ、、、でも、実はパトカーはよく見かけたんですよ。
ここは、ネズミ捕りで有名でしたから。笑
つまり、路駐の取り締まりじゃなくて、直線でスピード出したり一時停止しない車を取り締まってたんです。
路駐じゃないんです。
路駐は実質的に「容認」だったのでした。
ま、警察の温情で「駐車」でなく「停車」と判断してくれてたんでしょうけどね。
こちらが駐車と停車の定義。
<駐車>
ドライバーが車から離れていて、すぐに車を移動できない状態で停止すること
車が継続的に停止すること
客待ちや荷待ちによる停止
5分を超える荷物の積み下ろしによる停止
故障、その他の理由による停止<停車>
駐車にはあたらない短時間の車の停止のこと
ドライバーがすぐに運転できる状態での短時間の停止
人が乗り降りする場合の停止
荷物の積み下ろしが5分以内に終わる場合の停止
それを踏まえても、やはり、このコロナ禍で人が増えて事故が増えてから、このような閉鎖の事態になったのではないかと思うのです。
であれば、もう少し別の方法もあったのではないでしょうか。
千葉フォルニアは観光客を呼べるのでは?
そもそも、千葉フォルニアには「人を呼べる」というメリットがあります。
千葉フォルニアが観光地化され、インスタやSNSで素敵な景色を拡散することで、さらにまた観光客を呼べます。
観光客を呼べると言うことは、観光収入により税収が増えることも期待できます。
また、「バイク」や「車」でここまで認知されて有名になったのですから、それに関連するビジネスもここから広がる可能性もあります。
氣志團万博だけでなく、「バイク」や「車」関係のイベントだって開けますよね。
そもそも駐禁なのだからSNS拡散しちゃダメ、事故も起きたしパトカー出します、ヤシの木に警告巻きつけますって、最初から否定する方向でしかこの件を見ていないですよね。
これを肯定しようとする前向きな案がなかったのでしょうか。
観光客が増えればマナーの悪い人が出てくるのは、どこの観光地でも同じです。
だから観光地は、観光とマナーを守らせることの両立ができるような工夫をするわけです。
それをしないのは、何故かな?と思うのです。
例えば、片側車線を土日だけ開放するとか。
有料の写真撮影専用スポットを作るとか。
または海側に少し拡張工事して駐車場をつくるとか、いろいろやれたと思うんですよ。
もちろん、投資は必要ですが、それを回収するだけの価値があるのと思うのです。
そもそも、ここら一帯は工場地帯で民家がありません。
工業地帯ですからトラックや大型車両は多いですが、開放するルールを決めたり、駐車場をきちんと整備すればトラックの人たちも困ることはないでしょう。
さらに観光客は今まで通り楽しめて、市は税収が増えれば、関係者の不満は全部なくなるのですから、何故そのような発想が無いのだろうと思うのです。
袖ヶ浦市はそもそも湾岸地域に大企業の工場がたくさんあり税収が豊かです。
それもあって、あまり観光客を誘致することに熱心でないのかもしれませんが……。苦笑
樹木に注意書きは無しでは?
それに、残念でならない理由のもうひとつは、あのヤシの木の注意書きです。
先ほども書きましたが、いちおう樹木ですからね。
生きている樹木に、あんなもの巻いちゃう発想はどこから来たのか?
先ほどのNHKの記事に書かれてました市の担当者の話を引用します。
究極はヤシの木の切断も考えました。まずはあの場所でのマナーが守られず、危険だということを周知すべきだと考えて設置しました。市としては観光資源として活用したい気持ちはありますが、今は安全第一という気持ちです
移設とかじゃなくて切断ってのも、個人的には耳を疑う発想です。
なぜそこまで強行しなければならないのか、確かに人命には代えられませんが、他に方法はなかったのでしょうか。
今後の前向きな展開があるから、その時までの暫定的措置だと発信すれば、少しは納得できたと思います。
でも、今のところそういう話は聞きません。
間もなく駅前大通と千葉フォルニアが直結します。
そのための「人払い」的要素もあったのかなとか思ったりします。
つまり、道ができれば、さらに人がやってくる可能性もありますからね。
そこでまた事故でも起こったら……、という自治体の担当さんのご心配が先に立ってしまったのかなと思ったりします。
確かに北斗の拳の悪役みたいな人、増えたけど(苦笑)
でも、これだけやって効果があったのか。
ほんのつい先日、千葉フォルニアに犬の散歩に行ったんですけどね。
めちゃくちゃたくさん車が路駐してましたよ……。
「ぜんぜん効果が無いじゃん!」
って感じです。笑
確かに、マスメディアの報道、半閉鎖的対応が周知されたり、あとパトカーの巡回で、人は減ったように思います。
でも、そこで従うのって遵法意識のある人たちでして、そうでない人は「知るか!」で終わりです。
この前いたのは大きな音でエンジンの空ぶかしする暴走族と旧車。
大きなスピーカーから大音響で音楽を慣らす人たち。
こうした迷惑な人たちが結果として残って、印象としては、さらに悪くなった気がします。苦笑
もともと、バイクや車が好きな人たちって、そういう人たちとは違う人種です。
公園にたまにいますが、オフ会で同じ車種で何台かで集まってる人たちを見てください、「ワル」じゃないですよ。
スポーツカーを見ると怖いと思う人もいるようですが、僕も昔は怖いと思いましたが、乗ってる人は怖い人じゃないんですよね。
まあ、一部怖い人いますけど、ほとんどがマニア系の人です。
一定のマナーを守りつつ、ここへ来て写真を撮ったりして楽しんでいた人も昔はたくさんいたってことを知ってほしいですね。
いつか復活することを祈っております。